【奈良】悠久の歴史に思いを馳せる「東大寺」

東大寺

東大寺は天平15年(743年)に聖武天皇の詔により、巨大な大仏をつくり、それを安置する総国分寺としてはじまりました。当時は講堂や七重塔などが建築され、繁栄していきましたが、たびたび焼き討ちにあっています。
江戸時代に再建され、現在の形になりました。

東大寺の見どころ

金堂(大仏殿)は世界最大級の木造建築物です。江戸時代に再建され、雄大な姿を残しています。
しかし創建当時は1.5倍ほどあり、大仏像と大仏殿をつくるために働いたのべ人数は約260万人といわれ、奈良時代の日本の人口の約半分だったそうです。
奈良の大仏として知られる大仏像は天平15年(743年)から工事がはじまり、天平勝宝4年(752年)に開眼供養されました。その後は戦乱により焼かれ、改修されています。現存する大仏像は頭部が江戸時代、胴体が鎌倉時代になおされたもので、台座の一部が建造当時のものが残っています。

東大寺の観光スポット

南大門

創建時の門は平安時代に大風で倒壊し、鎌倉時代に仁王像とともに再建されました。門の左右には金剛力士像が安置されていることでも有名です。正面から見て門の左側に阿形像、右側に吽形像が安置されており、夜間にはライトアップされ、迫力のある金剛力士増を鑑賞できます。
東大寺の主要な動線上にあることから、大変な賑わいです。

正倉院正倉

聖武天皇の七回忌に光明皇后が、聖武天皇の遺品をはじめ、大仏像開眼供養に使用された品など奈良時代を代表する宝が約9,000点保管されています。種類は生活用具に楽器、遊具、諸外国の品とさまざまです。毎年秋に奈良国立博物館で宝が公開される正倉院展があります。正倉院正倉の中には入れませんが、正倉院正倉外観は見学可能です。

東大寺のイベント

聖武天皇祭

天災や疫病により国がガタガタになった中即位した聖武天皇は、名僧の行基とともに各地に寺院を建立。東大寺大仏造立に尽力しました。
そんな聖武天皇を弔う法要が5月2日、3日に開催されます。

解除会

7月28日に大仏殿にて行われる解除会(げじょえ)は、盧舎那仏に無病息災を願う法要です。大仏の前に2mの茅の輪がつくられ、この輪をくぐると病気にかからないといわれています。
夏は暑さで体が弱り、疫病にかかりやすい時期だったためだそうです。

大仏さまお身拭い

年に一度の大仏像の大掃除です。早朝に多くのお坊さんが体を清めた後、白装束に身を包み、ほうきで大仏像のお身拭いをはじめます。参拝者も大仏殿に入ることができ、その様子を見守ることが可能です。
お身拭いが終わると、防災訓練が行われます。