千葉県安房郡鋸南町と富津市の境にある鋸山は切り立った岩肌が特長です。
正式名称は乾坤山(けんこんざん)ですが、かつては建築資材として採石が行われており岩の露出した姿がのこぎりの様に見えたので、鋸山といわれるようになりました。
標高は329.4メートルで1年中登山を楽しめます。また、ロープウェイで気軽に山頂へ行くこともできます。
山頂の展望台から富士山の姿を見ることができることから「関東の富士見100景」に選ばれるほどです。
富士山以外にも東京湾や伊豆半島が見られます。
鋸山 日本寺
鋸山の南斜面には聖武天皇の勅詔を受け、725年に開山されました。関東最古の勅願所で良弁や空海、慈覚といった名僧が留錫(りゅうしゃく)したとされています。
日本寺のご本尊は薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)です。
薬師瑠璃光如来は戦傷を癒すといわれ、戦に敗れた源頼朝が訪れます。その後、鎌倉幕府を開いた頼朝は荒廃した日本寺の修繕に力を入れ再建されました。
地獄のぞき
断崖が垂直に切り立つ「地獄のぞき」は房総半島を一望できる絶景ポイントです。
先端はかなり狭いので高所恐怖症の方は下をできるだけ見ないようにしてください。
目線を上にあげて絶景を楽しみましょう。勇気のある方は先端に立ってみてはいかがでしょうか。
鋸山は石切によってできた人工的な跡と自然が調和する魅力的なところです。
ロープウェイや車を利用して散策できますが、長い階段や不安定なところがありますので、徒歩で登るなら登山用の靴をおすすめします。
鋸山へのアクセス
最寄駅はJR内房線浜金谷駅、保田駅です。
都心からのアクセスは、東京駅で総武線か京葉線に乗車し、千葉駅や蘇我駅、君津駅で内房線に乗り換えます。所要時間は2時間ほどです。
土日祝は、朝夕に新宿駅発の特急さざなみが運行されています。
車の場合、東関東自動車道や京葉道路経由です。登山道の入り口付近に駐車場はありませんが、ロープウェイ山麓駅にはロープウェイ利用者用駐車場があります。